先週の日本酒ニュースまとめ

先週の日本酒ニュースまとめ 未分類

今週(9/7〜9/13)は、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2026のSAKE部門で最高賞「チャンピオン・サケ」が発表され、廃業寸前から蔵を継承した山口の酒蔵が快挙を成し遂げたことが最大の話題となった。ほかにも老舗酒造の特別清算、被災酒蔵の復興、海外輸出商談の活発化など、業界の光と影が交錯する一週間だった。

今週の主要ニュース一覧

日付 カテゴリ 概要
9/7 酒蔵・蔵元 VTuberコラボ日本酒の無許諾騒動が発覚
9/7 新銘柄・限定酒 「幻の酒米」使用の山廃仕込み純米酒、福岡で発売
9/8 新銘柄・限定酒 若手蔵人開発の日本酒、辻本店(岡山)が発売
9/8 酒蔵・蔵元 創業133年の老舗酒造会社が特別清算
9/9 受賞・コンテスト IWC2026 SAKE部門「チャンピオン・サケ」に山口・長州酒造
9/9 海外展開・輸出 佐賀県庁が豪州向け輸出セミナーを9/29開催へ
9/10 海外展開・輸出 海外食品バイヤーが県内酒蔵を視察・商談
9/11 酒蔵・蔵元 全焼した水谷酒造(愛知)が新蔵の地鎮祭
9/12 受賞・コンテスト 遠藤酒造場(長野)「渓流」がIWC2026コスパ最高賞
9/12 受賞・コンテスト 香港「Oriental Sake Awards 2026」でSAKE HUNDRED「百光」等が部門チャンピオン

酒蔵・蔵元

VTuberコラボ日本酒、無許諾騒動が発覚

複数のVTuberとのコラボをうたった日本酒商品が、実際には酒造側の許諾を得ずに販売されていた疑惑が浮上した(Yahoo!ニュース・9/6、ITmedia・9/11)。関与するとされた酒造側は「一切許諾していない」と関係を否定し、新規受注も停止された。その後、主催者側からは仲介者による調整不足が経緯として説明されている。コラボ企画では権利関係の確認が不可欠であることを改めて示す事例となった。

創業133年の老舗酒造会社が特別清算、事業は別法人へ

東京商工リサーチの調査によると、創業133年の老舗酒造会社が特別清算に入ったことが明らかになった(Yahoo!ニュース・9/7)。売上高は最盛期の29億円から11億円まで落ち込んでおり、酒造事業自体は別法人が継承する。原材料費の高騰や後継者問題が背景にあるとみられ、老舗蔵の事業承継が業界共通の課題であることを浮き彫りにした。

全焼した水谷酒造(愛知)、新蔵の地鎮祭で再建始動

2024年5月の火災で全焼した愛知県愛西市の水谷酒造が、9月4日に新蔵の地鎮祭を実施した(日本農業新聞・中日新聞Web・9/7〜9/10)。クラウドファンディングでは約1,000人のファンから支援が寄せられており、地域に根ざした酒蔵への期待の大きさがうかがえる。復興までの道のりは長いが、着実な一歩を踏み出した形だ。

天山酒造(佐賀)杜氏、エンジニアから転身のキャリアストーリー

天山酒造(佐賀県)の杜氏を務める後藤さんは、エンジニアから酒造りの道に転身した異色の経歴を持つ。地元小学校で特別授業を行い、「やってみたい」を大切にする姿勢を子どもたちに伝えた(佐賀新聞・9/9〜9/10)。異業種からの参入は、杜氏という職業の裾野を広げる好例といえる。

杜氏の年収・給料はいくら?

新銘柄・限定酒

「幻の酒米」使用、山廃仕込みの純米酒が福岡で発売

福岡県内の酒蔵が、希少な「幻の酒米」を使用し、伝統的な山廃仕込みで醸した純米酒を発売した(Infoseek・毎日新聞・9/6〜9/7)。手間のかかる山廃仕込みで希少米の個性を引き出す試みは、地酒ファンの注目を集めている。

山廃仕込みとは?完全ガイド

辻本店(岡山)、若手蔵人開発の新酒を発売

岡山県の辻本店が、若手蔵人が開発を主導した新酒を発売した(山陽新聞・9/8)。飲みやすさと本格的な味わいの両立をコンセプトに掲げており、次世代の蔵人が商品開発の中心を担う動きとして注目される。世代交代が進む酒蔵の一つの形といえるだろう。

富山でひやおろし解禁、蔵元が自信作をPR

富山県の酒蔵が、統一解禁日を前にひやおろしの自信作をPRした(TBS NEWS DIG・9/8)。夏を越えて熟成が進み、なめらかな味わいに仕上がったのが特徴だ。ひやおろしは9月9日の重陽の節句に合わせて全国一斉解禁となり、各地の蔵元が秋の一本を続々と発表している。

ひやおろしとは?解禁日と楽しみ方ガイド

受賞・コンテスト

蔵元 銘柄・取り組み 受賞・評価内容
長州酒造(山口) 天美 純米吟醸 蛍天 IWC2026 SAKE部門「チャンピオン・サケ」
遠藤酒造場(長野) 渓流 150周年 吟醸 IWC2026「グレートバリュー・チャンピオン・サケ」(コスパ最高賞)
SAKE HUNDRED(新政酒造系) 百光/百光 しぼりたて生酒/礼比 香港「Oriental Sake Awards 2026」部門チャンピオン
全国の蔵元(95点出品) 各銘柄 東京国税局「酒類鑑評会」10/28表彰式で最優等賞決定へ

IWC2026、SAKE部門の頂点は山口・長州酒造「天美」

世界最大規模の国際的な酒類品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2026」のSAKE部門で、最高賞となる「チャンピオン・サケ」に山口県の長州酒造が醸す純米吟醸「天美 蛍天」が選ばれた(時事通信・日本経済新聞・テレビ朝日系ほか・9/8〜9/9)。同蔵は廃業寸前の状態から事業を継承した経緯を持ち、そこからの世界的な栄冠獲得は「日本酒界のオスカー」とも報じられている。伝統ある酒蔵が苦境を乗り越えて世界の頂点に立った事例として、業界内外で大きな反響を呼んだ。

遠藤酒造場(長野)「渓流」がコスパ最高賞を受賞

長野県の遠藤酒造場が手がける「渓流 150周年 吟醸」が、IWC2026で「グレートバリュー・チャンピオン・サケ」(コストパフォーマンス最高賞)を受賞した(news.nicovideo.jp・9/11)。150周年という節目の商品が品質と価格のバランスで高く評価された形だ。

香港「Oriental Sake Awards 2026」でSAKE HUNDRED「百光」が頂点に

香港で開催された国際日本酒コンクール「Oriental Sake Awards 2026」で、日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」の「百光」「百光 しぼりたて生酒」「礼比」が部門チャンピオンを獲得した(PR TIMES・SAKETIMES・9/9〜9/10)。アジア圏における日本酒の評価コンテストが年々存在感を増しており、海外市場での日本酒ブランディングの重要性を改めて示す結果となった。

東京国税局「酒類鑑評会」、95点出品で10月末に表彰式

東京国税局管内で行われる「酒類鑑評会」に日本酒・焼酎あわせて95点が出品され、10月28日の表彰式で最優等賞が決定される見通しだ(au Webポータル・9/10)。鑑定官室長は「今年の日本酒は味わいがある」と評価しており、今シーズンの仕上がりの良さがうかがえる。

海外展開・輸出

佐賀県庁、豪州向け輸出セミナーを9月29日開催

佐賀県庁は、オーストラリア市場向けに日本酒・食品の輸出をテーマとしたセミナーを9月29日に開催すると発表した(prtimes.jp・ニコニコニュース・9/7〜9/8)。海外市場開拓を目指す県内事業者への実践的な支援策として位置づけられる。

日本酒の輸出統計を徹底解説

海外バイヤーが県内酒蔵を視察、商談機運が高まる

海外向けの食品バイヤーが県内の酒蔵を巡り、味や香りを確かめながら職人のこだわりを聞き取る視察が行われた(日テレNEWS NNN・9/9〜9/10)。円高の進行を背景に、輸出への懸念よりも販路拡大への期待感を語る酒蔵の声も報じられており(福島テレビ・9/10)、商品力を高めて海外展開を目指す動きが各地で活発化している。

日本酒の海外人気が止まらない!

まとめ

9/7〜9/13の一週間は、IWC2026という世界的な品評会で山口・長州酒造が最高賞を獲得したニュースが際立った。廃業寸前から再起した蔵の快挙は、後継者問題や特別清算に揺れる老舗酒造のニュースとも対照をなし、日本酒業界が直面する「継承」というテーマを浮かび上がらせた一週間でもあった。

一方で、佐賀県庁の輸出セミナーや海外バイヤーの酒蔵視察など、海外展開に向けた動きも着実に進んでいる。円高を追い風と捉える蔵元の声も出ており、輸出市場のさらなる拡大が期待される。灘五郷の謎解きイベントや愛知の秋酒祭、唐津酒蔵サミットなど、秋の酒蔵イベントも各地で本格化しており、来週以降も地域を挙げた日本酒PRの動きが続く見通しだ。

参考記事

前週のニュースまとめはこちら

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