今週の日本酒ニュースまとめ【9/28〜10/4】

今週の日本酒ニュースまとめ【9/28〜10/4】 未分類

今週(9/28〜10/4)は10月1日の「日本酒の日」に合わせて全国各地で乾杯イベントや奉納、新酒の出荷式が相次いだ一週間だった。石川県では5つの酒造組合が合併して新組織が発足し、能登の酒蔵を支援するサケマルシェがその統合後初のイベントとして金沢で開催された。海外ではフランス・イタリアのコンクールで受賞が続き、台湾産酒米を使った日本酒造りも進むなど、国内外で酒蔵の動きが重なった。

今週の主要ニュース一覧

日付 カテゴリ 概要
9/28 海外展開・輸出 新潟の酒蔵、台湾産酒米で清酒を醸造、原料の「地産化」で海外開拓
9/29 酒蔵・蔵元 幸楽苑、会津の老舗「花春酒造」を完全子会社化
9/30 酒蔵・蔵元 上川大雪酒造と網走市が連携、日本最北の酒蔵完成へ
9/30 受賞・コンテスト 第10回Kura Master、フランスで最高賞発表
9/30 受賞・コンテスト IWCトロフィー・ダブル受賞の「梵」加藤吉平商店
9/30 海外展開・輸出 日本酒の米国輸出、FDA対応支援で手続き簡素化へ
10/1 酒蔵・蔵元 「日本酒の日」各地で乾杯・奉納・出荷式、記念イベント相次ぐ
10/1 酒蔵・蔵元 足立農醸、高槻・富田団地に日本初の「団地酒蔵」
10/1 新銘柄・限定酒 令和7酒造年度全国新酒鑑評会金賞受賞酒、数量限定で発売
10/1 受賞・コンテスト 山梨銘醸、パリの日本酒コンクールで最高賞
10/1 海外展開・輸出 長野県産の日本酒・漬物を豪州でアピール、輸出拡大目指す
10/2 酒蔵・蔵元 石川県内5酒造組合が合併、新「石川県酒造組合」設立
10/2 酒蔵・蔵元 天郷醸造所、清酒免許を承継
10/2 酒蔵・蔵元 但馬杜氏の健康と安全を願う祈願祭
10/3 酒蔵・蔵元 能登の酒蔵支援「サケマルシェ」金沢で開催、県酒造組合統合後初イベント

酒蔵・蔵元

石川県内5酒造組合が合併、新「石川県酒造組合」設立

石川県内にあった5つの酒造組合が合併し、新たに「石川県酒造組合」が設立されたことが報じられた(情報元:news.infoseek.co.jp)。地域ごとに分かれていた組合を一本化することで、県全体での情報発信や共同プロモーションがしやすくなる狙いがあるとみられる。酒蔵の数が減少傾向にある地域では、こうした組織再編が今後の業界標準になっていく可能性がある。

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能登の酒蔵支援「サケマルシェ」、統合後初のイベントとして金沢で開催

能登の酒蔵を応援する「サケマルシェ」が10月3日に金沢市のしいのき緑地で開催された。熊本の地酒も加わり、震災からの「飲んで応援」を掲げたイベントとして続いている(情報元:HAB北陸朝日放送、北國新聞)。このイベントは、前述の石川県酒造組合統合後初めての共同企画という位置づけでもあり、復興支援と組合再編が同じタイミングで重なった点が印象的だ。

幸楽苑、老舗酒蔵「花春酒造」を完全子会社化

ラーメンチェーンの幸楽苑が、福島県会津若松市の老舗酒蔵「花春酒造」を完全子会社化したことが伝えられた(情報元:foodrink.co.jp)。同社が進める駅前出店に向けて、オリジナル酒類としての活用を強化する方針とみられる。先週も触れた外食チェーンによる酒蔵買収の流れが、今週さらに具体化した形だ。

日本最北、北緯44度に酒蔵完成へ

上川大雪酒造と網走市が連携し、北緯44度という日本最北の立地に新たな酒蔵が完成する見通しとなった。かつて刑務所で使われていた木桶から始まった地域再生の取り組みが背景にあるという(情報元:Yahoo!ニュース)。寒冷地での酒造りは温度管理の面で一般的に不利とされるが、逆にその気候を生かした酒質づくりが期待される事例といえる。

「団地酒蔵」や免許承継など、新しい酒造りの形も

大阪・高槻の富田団地では、足立農醸が日本初とされる「団地酒蔵」を立ち上げ、お酒が苦手な人にも届けたいクラフトサケを提案している(情報元:dメニューニュース)。また、天郷醸造所が10月1日付で清酒免許を承継したことも明らかになった(情報元:時事ドットコム)。新規免許の発行がほぼ行われない清酒業界では、既存免許の承継が新規参入の主な道筋であり、今回のケースもその一例とみられる。

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10月1日の「日本酒の日」には、各地で記念行事が相次いだ。岩手県大船渡市では新酒の出荷式が行われ、三重県では21の酒蔵が伊勢神宮に清酒を奉納、高知県では19酒蔵・50種類の土佐酒を集めたイベントに愛好家が詰めかけた(情報元:TBS NEWS DIG、三重テレビ放送、高知さんさんテレビ)。奈良や滋賀でも地酒で乾杯する催しが開かれ、清酒発祥の地とされる奈良では例年以上の盛り上がりをみせたという(情報元:NHKニュース、BBCびわ湖放送)。

醸造現場では、本格的な仕込みシーズンを前に、兵庫県丹波地方の「但馬杜氏」の健康と安全を願う祈願祭が執り行われた(情報元:Excite エキサイト)。広島では神主と杜氏、農家による異業種トリオが3度目の酒造りに挑み、稲刈り神事から新シーズンが始まっている(情報元:Excite エキサイト)。

杜氏の年収・給料について詳しくはこちら

新銘柄・限定酒

梅乃宿酒造、高島雄町にこだわった新商品を11月発売

奈良県の梅乃宿酒造が、酒米「高島雄町」を使った新商品「梅乃宿高島雄町SOL」「梅乃宿高島雄町ARS」を11月2日より発売すると発表した。130年余りの伝統を持つ地酒蔵としての新たな挑戦と位置づけられている(情報元:PR TIMES)。

令和7酒造年度全国新酒鑑評会、金賞受賞酒が数量限定で発売

全国新酒鑑評会で金賞を受賞した日本酒が、数量限定で発売されることが発表された(情報元:ニコニコニュース)。鑑評会の結果を受けた限定品は毎年人気が高く、早期の完売が見込まれる銘柄も少なくない。

岩手県大船渡市では「日本酒の日」に合わせて冬限定酒の出荷式も行われており、季節の節目と新商品発売が重なる時期であることがうかがえる(情報元:Yahoo!ニュース)。

受賞・コンテスト

第10回「Kura Master」、フランスで最高賞を発表

日本酒の品質をフランスの専門家が審査するコンクール「Kura Master」が10周年の節目を迎え、現地で最高賞が発表された。山梨県の「七賢」が日本酒部門の最高賞に選ばれたほか、焼酎部門では熊本の銘柄が最高賞を受賞した(情報元:Infoseek)。石川県の車多酒造もパリでの表彰式で受賞をたたえられている(情報元:北國新聞)。

IWCトロフィー・ダブル受賞の「梵」、加藤吉平商店が歩んだ道

国際的な品評会IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でトロフィーをダブル受賞した福井県の「梵」を擁する加藤吉平商店が、世界への道のりを振り返るインタビューに応じた(情報元:SAKETIMES)。海外の評価者を意識した酒造りの蓄積が、連続的な受賞につながっている様子がうかがえる。

ミラノ酒チャレンジ2026、小西酒造が最高賞「マニフィカ賞」を受賞

イタリアで開催された「ミラノ酒チャレンジ2026」で、小西酒造が最高賞となる「マニフィカ賞」を受賞した(情報元:小西酒造株式会社)。同コンクールでは焼酎部門でも国内メーカーが最高賞とベストデザイン賞を受賞しており、イタリア市場での日本酒・焼酎への関心の高さがうかがえる。

白鶴酒造、「サケ炭」の取り組みをSXアワードで発表

白鶴酒造が第9回SXアワード財務大臣賞の表彰式で、酒造りの副産物を活用した「サケ炭」の取り組みを事例発表した(情報元:Infoseek)。環境配慮と地域資源活用を組み合わせた取り組みとして評価されている。

また、関東信越国税局が主催する「酒類鑑評会」には日本酒332点が出品され、10月29日の表彰式で最優秀賞が決まる予定だ(情報元:Infoseek)。前年開催の「SAKE COMPETITION 2025」の受賞酒がロサンゼルスで披露された映像リポートも公開され、海外での日本酒プロモーションが継続して積み重ねられている(情報元:WEBザテレビジョン)。

海外展開・輸出

新潟の酒蔵、台湾産酒米で清酒を醸造

新潟県十日町市の酒蔵が、台湾の農家支援を目的に台湾産の酒米を使った清酒造りに取り組んでいる。背景には台湾でも進むコメ離れがあり、原料の「地産化」を通じた海外開拓の一環とされる(情報元:日本経済新聞)。この取り組みは宜蘭県政府からの委託という形でも進んでおり、純米大吟醸級の仕込みが10月から始まる見通しだ(情報元:47NEWS)。

日本酒の輸出統計はこちら

米国輸出をFDA対応支援でより簡単に

日本酒の海外展開支援に取り組む事業者が、米国食品医薬品局(FDA)の規制対応を軸にした輸出支援サービスを強化していることが伝えられた(情報元:ニコニコニュース)。輸出手続きの煩雑さは中小の酒蔵にとって参入障壁となりやすく、専門的な支援ニーズの高まりがうかがえる。

長野県産の日本酒・漬物を豪州でアピール

長野県が、県産の日本酒や漬物をオーストラリアで売り込む活動を行い、健康志向の高まりを背景に日本食への需要が伸びている手応えを得たという。県はさらなる輸出拡大を目指す方針だ(情報元:Yahoo!ニュース)。

まとめ

9/28〜10/4は、10月1日の「日本酒の日」を軸に全国各地で記念イベントが重なった一週間だった。石川県での酒造組合合併と、それに続く能登支援のサケマルシェ開催は、復興支援と業界再編が同時に進む象徴的な出来事といえる。日本最北の酒蔵計画や「団地酒蔵」、免許承継による新規参入など、立地や経営形態の面で新しい酒造りの形が各地で生まれている点も見逃せない。

海外では、Kura Masterの10周年やIWC・ミラノ酒チャレンジでの受賞が続き、日本酒の評価が定着しつつある様子が改めて示された。台湾産酒米を使った原料の地産化や、米国向けFDA対応支援など、輸出を下支えする取り組みも着実に積み重なっている。石川県酒造組合の再編や各地の新規参入の動きは、今後も継続して追いたいテーマだ。

参考記事

先週のニュースまとめはこちら

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