最終更新: 2026-10-13
長谷川酒造(はせがわしゅぞう)は、新潟県長岡市摂田屋にある1842年(天保13年)創業の蔵元だ。2026年10月11日にオーストリア・ウィーンで開かれた「VIENNA SAKE AWARD 2026」で、長岡農業高校の生徒が校内の実習田で育てた酒米「五百万石」を使った日本酒「〇結(えんむすび)」が審査員賞を受賞した。この記事では、長谷川酒造の基本情報と、高校生が酒造りに関わった経緯、受賞した品評会の内容を一次情報に基づいて整理する。
長谷川酒造とは?基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵元 | 長谷川酒造株式会社 |
| 創業 | 1842年(天保13年) |
| 所在地 | 新潟県長岡市摂田屋2-7-28 |
| 代表銘柄 | 越後雪紅梅(えちごせっこうばい) |
| 代表 | 長谷川葉子氏(7代目)。娘たちとともに蔵を運営 |
| 特色 | 機械に頼らず手作業にこだわった酒造り。醸造の町として知られる摂田屋エリアに蔵を構える |
長谷川酒造は、新潟県内でも日本酒・味噌・醤油の蔵が集まる醸造の町として知られる長岡市摂田屋地区にある。母娘で蔵を支える体制は酒蔵業界では珍しく、和食だけでなく洋食とも合わせやすい、柔らかく飲みやすい酒質を目指しているという。摂田屋エリア全体の見学情報は新潟の酒蔵ランキング・見学ガイドでも紹介している。
「〇結(えんむすび)」:高校生が酒米から携わった一本

「〇結」は、長岡農業高校の3年生が校内の実習田で栽培した酒造好適米「五百万石」を原料に、長谷川酒造が醸した日本酒だ。生徒たちは栽培だけでなく、収穫した米の検査、酒造りに向けた精米の下準備、実際の酒造りへの参加、さらに収穫後の稲わらを使った紙すきによるラベル制作まで一連の工程に関わった。酒名の「〇結」には、指導してくれた教師や家族・友人への感謝を込めたという。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 酒米 | 五百万石(長岡農業高校の実習田で3年生が栽培) |
| 生徒の関わり | 栽培、米の検査、精米の下準備、酒造りへの参加、稲わら紙すきによるラベル制作 |
| 醸造 | 長谷川酒造 |
| 受賞 | VIENNA SAKE AWARD 2026 審査員賞(2026年10月11日) |
VIENNA SAKE AWARD 2026とは

VIENNA SAKE AWARD 2026は、オーストリア・ウィーンで開催された「Craft Sake & Food Fair Vienna 2026」(6回目の開催)内で実施されたコンペティションで、現地の日本酒イベント「Sake Week Vienna」の掉尾を飾る企画として行われた。審査は10名のソムリエが担当し、「〇結」は審査員賞を受賞した。同じ品評会では、福島県の大木代吉本店が低グルテン米「春陽」で醸した「楽器正宗」が来場者投票賞を受賞している。両賞の発表は、新潟米の国際的な普及に取り組む団体「エコライス新潟」から行われた。
新潟県の清酒業界の規模

総務省・経済産業省の経済構造実態調査(2022年、品目編)によると、新潟県の清酒製造業の事業所数は85事業所で、全国(44都道府県の公開値の合計)の中で最も多い。出荷金額は367億400万円で、兵庫県(810億3,500万円)・京都府(438億5,100万円)に次ぐ全国3位の規模だ。新潟県内では長岡市に多くの蔵が集まっており、県全体の蔵元数の多さを支えている産地の一つといえる。なお、この事業所数は統計上の製造拠点数であり、観光・口コミベースで算出される蔵元数ランキング(新潟の酒蔵ランキング記事参照)とは集計方法が異なる点に注意してほしい。酒蔵業界全体の統計データは日本酒・酒蔵業界の統計まとめで確認できる。
次世代の酒造りを支える教育現場との連携

「〇結」の事例は、農業高校生が酒米の栽培から酒造り・ラベル制作までを一貫して体験した点が特徴的だ。醸造キャリアの入口を広げる取り組みとしては、醸造学校・研修制度の比較ガイドでも紹介した醸造専門の教育機関が中心だが、今回のように地域の農業高校が酒蔵と連携し、栽培から醸造・販売までの一連の工程を生徒が体験する形は、酒造りの裾野を広げる新しいルートの一つといえる。
よくある質問
Q1: 「〇結」は購入できますか?
教育実習の一環で生徒が関わった限定的な仕込みのため、一般的な酒販店での常時販売は想定しにくい。購入可否や取扱店舗は、長谷川酒造または長岡農業高校の公式発表を確認するのが確実だ。
Q2: VIENNA SAKE AWARDはどんな品評会ですか?
オーストリア・ウィーンで開催される「Craft Sake & Food Fair Vienna」内のコンペティションで、現地の日本酒イベント「Sake Week Vienna」の一環として実施されている。2026年は10名のソムリエが審査を担当した。
関連記事: 上川大雪酒造「北緯44度」とは?オホーツク45年ぶりの酒蔵が免許取得
まとめ:長谷川酒造「〇結」のポイント
- 長谷川酒造は新潟県長岡市摂田屋で1842年から続く蔵元で、7代目の長谷川葉子氏が娘たちと蔵を運営している
- 「〇結」は長岡農業高校の生徒が栽培した酒米「五百万石」を使い、生徒が検査・精米準備・酒造り・ラベル制作にまで関わった一本
- 2026年10月11日のVIENNA SAKE AWARD 2026で審査員賞を受賞した
- 新潟県の清酒製造業は事業所数で全国最多(85事業所)、出荷金額で全国3位(367億円)の規模を持つ産地
新潟の酒蔵をもっと知りたい場合は新潟の酒蔵ランキング・見学ガイド、酒造りを学べる場については醸造学校・研修制度の比較ガイドも参考にしてほしい。海外の品評会で評価された他の蔵の実例としては水口酒造とは?愛媛・道後の蔵が仁喜多津で2026年受賞ラッシュも参照してほしい。
この記事は蔵人編集部が執筆しました。蔵人 -KURABITO- は日本酒と醸造所の専門メディアです。
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参考情報
- にいがた経済新聞「長岡農高生の酒米が世界で評価、「〇結(えんむすび)」がウィーンで審査員賞を受賞」(https://niikei.jp/2081804)確認日: 2026-10-13
- 総務省・経済産業省 経済構造実態調査(2022年、品目編)都道府県別の清酒出荷金額・製造事業所数(e-Stat、https://www.e-stat.go.jp/)確認日: 2026-10-13
- 長谷川酒造 公式サイト(https://sekkobai.jp/)確認日: 2026-10-13
- LOCAL IDENTITY STORE「摂田屋」長谷川酒造紹介ページ(https://lis.farm8.jp/hasegawa-syuzo/)確認日: 2026-10-13


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